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幼稚園の作り方 その2

2017/9/4

幼稚園には認可というプロセスがある。 ここでその細かいことを書くつもりはない。
なぜかといえば、規則というは常に変わるからである。 10年前の規則は今となっては時代遅れである。
しかもなぜか規則は県によって全く違う。 面積の取り方一つとっても全然違う。 そういう時苦情を言っても無駄である。 ここは〇〇県ですからという答えが返ってくる。 いわば別の国である。 幼稚園に関して日本は地方分権なのである。
手塚由比は文部省の幼稚園の設計指針を加える会議に関わっていたことがある。 その際色々と好き勝手に彼女は条項を加えている。 屋根を使おうだの行き止まりのない空間だの言いたい放題である。 いわば行政側の大元といっても良い。 ところがそれが実際に施行される段階になると、なぜか違う解釈がなされる。 難しいところである。 自ら書き加えた条項なのに、役所に相談に伺うと、逆にそれはこういう意味ですよと正されてしまう。
私はここで苦情を言うつもりはない。 決まりとはそういう不確定であやふやな物なのだということを言いたいのである。 だいたい規則を作った人たちは「善かれかし」とおもったことしか盛り込まない。 動機は必ず正しいと言って良い。 しかしその通りにならないのがこの世の中なのだ。 もちろん規則は守らねばならない。 規則を守ることはそれほど難しいことではないが、規則は良い園舎のガイドラインとはならない。 さらに規則は今の規則に合わせて一生懸命作ってもすぐ合わなくなるということも覚えておかねばならない。

2017年8月6日
手塚貴晴

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