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西粟倉村その3 間尺に合わない間伐材。

2023/5/8

構造材になる樹木はそれなりの大きさが必要である。構造材になる樹木は優等生である。たとえそれなりの大きさがあったとしても、構造材を設えるにはそれなりの設備が必要である。その為の高価な設備を備えても、西粟倉では投資に見合う収入が得られない。そこで節の多い芯材も含めて全て板にする事を決めた。だから大きくて質の良い床板はできない。そこで普通2メートルの長さを半分の1mにすることにした。1mでダメな材料は50センチにする。小さくすれば、悪い部分を弾くことができる。小さくすると良いこともあるという。工場に従業員の60%が女性であるという。部材が小さければ女性でも扱える。女性が怖くないように、鋸歯が見えない加工機械を作った。原木の丸太は4mの長さで山から納品されてくることになっている。なっているというのは、正確に4mを山で切れるはずもなく、50cmほど長く届く。これを4mにすると切り株ができる。パンで言えば耳の分である。これが1500円として売れるという。そうこうして最後に小さな端材と大鋸屑ができる。小さな端材はウナギの水槽を温める燃料として使い、大鋸屑は発酵させてイチゴの苗床とする。ここまでは今既に行われている試み。素晴らしい。全て無理をせず、人も物もあるものでなんとかする。

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