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何もないところ

2025/10/20

サウレットさんの車に乗って、カザフスタンの郊外に出かけた。サウレットさんは今回の旅でガイド役を引き受けてくれた知り合いである。日本通である。サウレットさんの車でアルマトゥイの郊外に出かけた。

「何もないところに行きたい。」というと、「本当に何もないですよ。」と答える。不思議そうな顔をしている。「日本はどこへ行っても家が見える。」「家がないところが見たい。」というが、なんとか説得して山に案内しようとする。そこで両手を左右に目一杯広げて「こういう何もない平らなところがいい。」というと、「面白くないですよ。」「群馬みたいなとこ。」だという。「なんで群馬なんだろう。」「なんで埼玉じゃないんだろう。」と思うが、思い込みがあるらしい。群馬に失礼である。道中には寂れたカジノがあった。本当に寂れていて、駐車場にも草が蔓延っている。「これはパチンコ屋さんです。」という。「だから群馬です。」という。深刻な誤解がある。どうも噛み合わない。

私はこの地を豊かだと思う。確かに経済指標は日本に比べてかなり低い。しかし、こんなに広いところでなんでもできるというのは、せせこましいところで、毎日ストレスにさらされながら、あくせく働きずめな日本人に比べて貧しいと思うのは間違いなんじゃないだろうか?

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