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四日目 大歓迎その2

2022/12/2

祭りではなかった。我々の歓迎の儀式だった。しかし村の人々が集まり大イベントになっている。中央のテントにソファーが据えられている。ただのソファではない。歓迎の意味であろう、美しい織物が椅子にかけられている。行儀悪くするとすぐバレる席である。うっかりあぐらもかけない。左のテントには小さな子供達がぎっしり詰まっている。テントの柱にしがみついていたり、前の友達にしがみついていたり色々であるが、顔は皆同じ方向に向いて輝いている。日本の子供達と同じ顔である。右のテントには家族連れが詰まっている。私と由比も混じってしまって他の人たちと区別がつかない。二人とも民族衣装に着替えたからである。もはや赤でも青でもない。100パーセントモンパである。一方、同行したインド人のソラジとポルトガル人のルイジは、民族衣装を着ても異邦人にしか見えない。司会は科学の先生である。たった一人、艶やかなサリーを着こなしている。彼女は唯一のインド人ステレオタイプである。あとは日本人そっくりで奥沢神社のお祭りにしか見えない。ソファー前のテーブルに今日の出し物のメニューがのっている。全く読めないが、全部民族ダンスの出し物である。10以上ある。その最後の行に我々の名前が見える。学生の出し物は三つだけ。あとはプロである。出し物のために半日をかけて遠くからやってきたグループもいるという。

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