松隈章氏が説明されていた面取りについて、GPTを使って調べてみた。
「几帳面」という言葉は、もともと性格を表す言葉ではなく、建築・木工・家具の「面取り(めんとり)」の名称でした。
語源となった「几帳(きちょう)」とは、平安時代の貴族が使った間仕切り家具です。布を垂らした屏風のようなもので、寝殿造の空間で視線を遮ったり、風除けに使われました。その柱や框(かまち)の角には、単なる45度の面取りではなく、非常に繊細な装飾的面取りが施されていました。これが「几帳面(きちょうめん)」です。
特徴は、ただ角を落とすだけではなく、
* 中央をわずかに丸く、
* その両脇に細い段をつけ、
* 光が繊細に陰影を生む
という極めて日本的な収まりであることです。
つまり、几帳面とは本来、「几帳に施される格式高い面取り」の名称でした。
そして、この加工は非常に難しい。
少しでも左右が狂うと、光の当たり方で歪みが見えてしまいます。したがって、
「丁寧に」
「正確に」
「寸分違わず」
加工できる職人技が要求された。
そこから、
「仕事をきちんとする人」
↓
「細部まで乱れのない人」
↓
「几帳面な性格」
という意味へ転化していったわけです。
ですから、現代人が使う「几帳面」は、もともと完全に建築・木工由来の言葉なのです。
そして案内人が言っていた「その名前の鉋がある」というのも本当です。
「几帳面鉋(きちょうめんかんな)」という特殊鉋があります。普通の平鉋ではなく、刃の形そのものが几帳面の断面形状になっており、一挽きであの複雑な面を作るための道具です。現代では機械加工もありますが、本来は宮大工や数寄屋大工、指物師などが専用鉋で仕上げていました。
しかも興味深いのは、几帳面は単なる装飾ではなく、日本建築の「光の文化」と深く関係していることです。
西洋建築の面取りは、石の欠け防止や量塊感の整理が主目的であることが多い。しかし日本の木造建築では、柔らかな反射光を生み、柱を細く優雅に見せるために面が工夫された。
谷崎潤一郎の『陰翳礼讃』的な世界です。
わずかな面が、
朝の斜光で白く光り、
夕方には影へ沈み、
障子越しの反射で輪郭を曖昧にする。
几帳面とは、単なる「精密加工」ではなく、光と影を調律するための建築言語でもありました。
ですから、藤井厚二の聴竹居でその話が出たのは、実に象徴的です。
藤井厚二は、日本の気候風土と光環境を徹底的に研究した建築家でした。聴竹居の美しさも、実は巨大な造形ではなく、
* 柱の細さ
* 面の取り方
* 障子の反射
* 木部の陰影
* 軒下の光の滞留
といった、極めて「几帳面的」な精度の積み重ねによって成立しています。
つまり「几帳面」という言葉は、単なる性格描写ではなく、本来は日本建築における“美意識の精度”そのものを意味していたのです。
https://atrashome.co.jp/…/%E5%BB%BA%E7%AF%89%E7%94%A8…/
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%87%A0%E5%B8%B3


