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BERNARD TSCHUMI氏

2026/4/20

BERNARD TSCHUMI氏が講評に来てくださった。先にお断りしておくが、日本語に氏の名を訳す時に、ベルナールとバーナードという二種類の発音が使われる。スイスで学ばれた氏は本来ベルナールと呼ばれるべきかもしれないが、手塚貴晴と手塚由比がスタジオを走らせているコロンビア大学では、バーナードと呼ばれている。よってここではバーナード・チュミ教授と呼ばせて頂く。 

言うまでもなく、チュミ教授はポストモダンに楔を打ち込み、現在の建築の潮流を作った巨人である。世界中の建築家は何らかの影響を受けている。その理論の波及力は留まるところを知らない。そのチュミ教授が颯爽と赤いマフラーを首に巻いて現れた。手塚由比の赤程に赤い。ラ・ヴィレット公園の赤である。 

そして講評は、実に真っ当な大学の先生の講評であった。「君、ちゃんと断面には周りの建物を描かなきゃダメだ。」「配置図にもちゃんと周りの都市を描く。」「建築とはそういうもんだよ。」氏の言っていることには、何一つ虚飾がない。あたりまえのことを、あたりまえに語っている。難しい本を読まなくとも、ラ・ヴィレット公園のフォリーをなぜチュミ教授が配置したのかがわかる。過去を壊すわけでもなく、無意識に継承する訳でもなく、新しい解釈の手掛かりを与えた。そういうことなのである。その論法を平たくすると、木曜日の学生講評になる。要はちゃんと周りを見渡して、この場に相応しくも、現在を表して恥ずかしくない建築を作りなさい。ということになる。 

チュミ教授はもう授業を持っていない。しかし紛れもなく素晴らしい先生である。そういえば、ピーター・クック卿もそうである。そうか。時代を作る教育者とはこういう人か。多分ルイス・カーン教授もそうであったのであろう。チュミ教授の講評は2時間ほどであったが、素晴らしい余韻が残った。チュミ氏のような教授になりたい。そう思った。 

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