素晴らしい教育が成されている。孤児院にも関わらず、子供の90パーセントが大学に進むという。地域の学業成績トップ10人の子供のうち9人がジャムセイ・ガッツァの高校生であるという。そもそもジャムセイ・ガッツァ全体で105人しかいないから、母数の高校生の数はたかが知れている。孤児院が麻布開成武蔵並みの成績を叩き出しているという。創立者のゲンラさんがハーバードで授業をもっていたぐらいだから、ハーバードにこの子等が進み始めるのも時間の問題である。
「孤児院だから貧しいとか可哀そうとかは言わせない。」とゲンラは言う。そもそも彼自身の出生がトイレである。その後草むらに捨てられていた。日本では孤児院の事を児童養護施設という。その名の通り守ることが主目的である。あとは施設の運営者次第。日本ではその子等の17.5パーセントしか大学に進めない。進めないと書くのは、望んで進まないからではなく、殆どが学費や生活費が払えないことが進学できない理由だからである。日本における大学進学率は54.4パーセントである。インドの大学進学率24.7パーセントの2倍以上である。インドの大学は難しいのである。インドの受験競争は日本とは比較にならないほど厳しいと言う。ジャムセイ・ガッツァの大学進学率90という数字の意味するところは、厳しい境遇に生まれた子供達であっても、持って生まれた可能性は豊かな境遇に生まれた子供たちと変わらないという事である。
ゲンラは言う。「ここにいる君たち全てが、例え今は問題児であったとしても。愛と癒しの素晴らしい種である。」という。詳しくはエミー賞を受けた以下のドキュメンタリー映像を見て頂きたい。一生懸命勉強させている。
http://jhamtsegatsal.org/our-work/videos/
愛と機会を与えられれば子供はちゃんと育つのである。大学に行くことが全てとは言わない。人間性と学歴は関係がない。しかし大学に行くチャンスは全ての子どもたちに与えられるべきであろう。むしろ厳しい境遇に生まれた子供たちこそ最高の機会を与えられるべきであろう。