菌のはなし

菌とともに共存して生きていく

『風の谷のナウシカ』あの話の結論は、人間は菌とともに共生をしながら生きていくんだ。菌を排除したり、隔離すれば、しっぺがえしのように自分たちが痛い目にあうぞ。地球上のすべてのものは一体の生命体である。その原理を教えてくれる映画だと思います。

人間の体もいろいろな生命体の集まりで、体内にはたくさんの細菌(バクテリア)がいて、それは細胞の数よりもはるかに多く、人によって5倍、10倍と個人差があります。そして細胞の中にはミトコンドリアが存在し、このミトコンドリアも別の生命体。ミトコンドリアがないと人間は存在しません。

映画『スターウォーズ』で、〝ミディ・クロリアン〟という名の微小生命体が登場しますが、あれはジョージ・ルーカスが、ミトコンドリアをもじったものです。

まあ、そんなもので人間の体は成っていて、これは人間に限ったことではなく、動物や虫、森や川、自然界に存在するあらゆる生きものは、細菌と共存共生しながら生命が成り立っている。

一人の人間を見る時、その人間のまわりに何があるか、山、川、海といった自然などの関係性が、じつはとても大事になってきます。