Message

Back

クラスルーム

2023/10/5

現場で実際に作るクラスルームの形を作り、先生たちに授業をしてもらうことにした。極めて優秀な授業をしている。なるほど自治区で一位の学校になるはずである。授業のレベルが只事ではない。世の中が目指しているインターラクティブな授業が、あらゆる科目で当たり前に実行されている。

詩人イエイツに関する授業があった。「音楽と雑音の違いがわかる?」「グループに分かれて議論して。」「答えが出たら真ん中に代表者が出てくるんだよ。」詩人の授業が音楽の話から始まっている。「鳥の声と街の雑音は違うんだよ。」「街にある音は何」「ここはどう」「みんな黙って目を瞑って」「いくつ音が聞こえる。」「足音。。」「鳥の声」「そう鳥は歌ってるよね。」「ここが詩だよ。」「今日はイエイツの詩について話します。」

この学校であれば今回提案する新しいプランニングを使いこなしてくれるはずである。というか、この学校の教育方式に合わせて作り上げた建物であるから、あたりまえである。この学校を見てふじようちえんを設計した時のことを思い出した。こちらが教育方針を提案した訳ではない。ふじようちえんの素晴らしい教育は既にあった。ただ、それに見合う建物が世の中に存在しなかっただけなのだ。今回またその顕著な例が起きている。チベット仏教の問答形式に始まる教育。世界でもっとも進んだ教育。Love and compassionが全てをつなげる教育。それがここにはある。このプロジェクトに関われる我々は幸せである。

この教室には角がない。だから皆同じ距離。行き止まりもない。先生がぐるぐる動き回っている。息つく間もない対話。身体全体で空間とつながっている。

ちなみにこの学校への就職はかなり倍率が高いそうである。今日話した先生は三年目のトライで漸く入れたそうである。娘は「二浪だー。」とか言っている。この大変な僻地に世界から教育者が可能性を求めて集まってくる。そういえばふじようちえんの先生になるのも大変らしい。

Facebookでシェア
Twitterでシェア