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六日目 レクチャー

2022/12/3

レクチャーをした。相手は先生と12才以上の子供達。ベットのマットレスのようなクッションをコの字に並べる。私はその真ん中に立ってレクチャーをする。ファッションショーのように、一挙一足動が見つめられる。花道の市川海老蔵と同じである。微かな挙動に学生達は反応する。私は大学という文部省の枠組みの中で教育をしている。事あるごとに「教科書を作りなさい」という注意を受ける。「授業の内容のシラバスをもっと丁寧に作りなさい。」と叱られる。しかし私の授業は毎年違う。途中で気が変わって、シラバスから外れる。生きた知識というものは日々変わるものだと思う。去年作った教科書は今年の役に立たない。ここの歌舞伎花道形式の授業は生きている。「成田屋!」客は学生。持ちつ持たれつ盛り上がる。

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